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理事のリレーメッセージ

理事10名が個人の経験や考えについて、毎月交代でメッセージをお送りします。

   

2021年度(2021年4月~2022年3月)

2021年10月 理事のリレーメッセージ

「アキ」は「アカ」

紅葉

種蒔きのタイミングが遅れた唐辛子が庭のプランターで赤い実をたくさん付けています。時期が外れても、木々の葉が赤らむ季節の中で景色に同化しているのもうれしい気がしています。

秋は赤い色が主人公の季節です。多くの木の実は赤く色づきます。拙宅の庭木の中にもナンテン、ハナミズキ、センリョウなど、容易に赤い実を見つけることができます。秋の季語である「赤とんぼ」、「曼殊沙華」、「秋の夕焼け」なども秋を赤色にイメージ付けます。
そして何と言っても、秋の赤の代表格はもみじの赤。「紅葉」という漢字は「もみじ」とも読みますが、「もみじ」の紅葉が他の木の紅葉に比べ、赤が際立って美しいことからとのことです。秋という言葉も、紅葉などの赤(アカ)が転じて「アキ」となったと言われています。色づく葉には赤いものだけでなく、黄葉するものもある中で紅葉と総称したことからも、日本人にとって夏と冬の間の季節は赤の心象が強いようです。

かつて、低山歩きに夢中になっていた頃、様々な紅葉に出合いましたが、中でも、北岳の登山口の広河原まで続く南アルプススーパー林道を走行したときのV字谷の両斜面を染め尽くした紅葉の美しさは忘れることはできません。

まだまだ、先行き不安な時間が続いています。気兼ねなく秋を求めて出かけられる日が来ることを願いながら、今年は我が家の小さな秋で我慢です。

副理事長 平野 耕市(事務局長)


 

2021年9月 理事のリレーメッセージ

戦後76年目の敬老の9月です

早秋の田んぼ

2021年8月22日付の毎日新聞は裏千家前家元 千 玄室さんの戦後の生き方を特集記事にしていました。今年98歳になられた前家元は特攻隊員だった自分は「死ぬはずの男が生き残って恥ずかしい」という強い思いをもって22歳で終戦を迎えられたそうです。

そして「差別も区別もなく『どうぞ』『お先に』と譲り合う気持ちが和を育み、穏やかな世界を作る。それを教えているのがお茶なのです」と一椀から争いのない世界を願って世界を回っていると話されています。「平和というまでもない和やかな世界を願っている」という言葉も印象的でした。

戦後18年経った昭和38(1963)年に制定された老人福祉法は、戦前・戦中・戦後を生き抜いてこられた多くの明治生まれの方々を想定し、敬老・敬愛という基本的理念が謳われていました。それから58年経った現在「敬老の日」は法律上「老人の日」にかわっていました。祝祭日と定められていた9月15日の敬老の日は、ハッピーマンデーとして9月第3月曜日になりました。

施設を利用される高齢者も次第に昭和生まれの方に移っています。実体験として高齢者から戦争の実態を踏まえた平和の願いをきくことも少なくなりました。
時代がかわっても高齢者が多くなる社会は和やかな世界であってほしいものです。

理事長 鈴木 恂子


 

2021年8月 理事のリレーメッセージ

戦略的目標設定の価値

夏の海

コロナ禍での7月23日に東京オリンピック2020が開催されたが、開催地東京は、8月22日まで緊急事態宣言の下にあり、首都圏4都県の新規感染者数は概ね一日三千名をはるかに超えている。五輪開催中にも拘わらず大阪などの主要都市が緊急事態宣言を国に要請している。なお、ワクチンの2回接種者は8月1日現在で3500万人余り(全人口の約28%)で、集団免疫の獲得には達していない。

ところで、我がS首相は、閣僚の一部が五輪の開催延期を提言したのをかたくなに拒絶してきたという。それはなぜか。首相の本音は、コロナ対策で政府の支持率が低迷している状況に対し、衆議院議員の任期満了(10月21日)に伴う総選挙までに五輪を開催し、五輪の「成功」を利用して、現政権の継続を目指すことにあるからだと、私は思う。

このこと、即ちコロナ対策の戦略的な目標設定への政府の背理は、政権周辺の士気阻喪を招き、コロナに対する一貫した指揮命令系統の構築を妨げ、結果として「朝令暮改」や「思い付き」や「後手後手」などの批判を強める原因となったと思う。首相から「安心安全」の五輪という言葉を何度も耳にするが、その具体策について歯切れが悪いのはそのためである。今や政府の自主規制の要請に耳を貸す市民は激減しているように見える。この堕落した政治状況は、医療体制等の社会システムを犠牲にし、結果として国民の生命に被害をもたらそうとしている。

そこへ英国がすべての規制を解除したというニュースが7月末に飛び込んできた。英国政府は新規感染者のうち重症者と死者を調査したうえで、感染者に比べ入院患者や死者の増加がはるかに穏やかで、ワクチン接種拡大の効果が如実に表れているとし、これを理由に、「我々はウィルスと共存することを学び始めている」との首相声明が出された。この政府方針に対して市民に賛否両論があるが、政府方針が何を目指しているか、その根拠は何かについては、一目瞭然で誠にわかりやすい。

つまり、英国は戦略的目標として「ウィズ・コロナ」を設定して、経済活動との調和を図ろうとしているのだ。
邪心を捨てて感染症の専門家の意見に耳を傾けて2年延期を選択する余地はなかったのだろうか。そうできれば、アスリートの皆さんには誠にスマナイが、東京五輪は真の「コロナに勝利した祝典」とすることができたのではないか。

そうではなく、本音を隠して五輪憲章に悖る目的でオリンピックに突入したことは、国民にとって、戦線の膠着状態に疲労困憊した末に勝利の目標もないまま決行する万歳突撃への動員のようなものである。我が国はこんなものではないハズ。

理事  板垣 光繁
(江東総合法律事務所弁護士)


 

2021年7月 理事のリレーメッセージ

歩み続けること-Keep Walkingー

風鈴

年を重ね、老化を実感することが多くなりました
ひとの名前が咄嗟に出ず、指で頭をつついてみたり
目が急にしょぼしょぼし、目頭をおさえたり
老いを感じると、以前はいかに若さを保てるかと不安になっていましたが、
最近はこれも成長のひとつだと老いを受け入れられるようになってきたように思います

高齢になるほど、幸福感が増す
若い頃より多くのものを失うはずの高齢者が、
実は幸福感の低下どころか向上を感じている現象は、
世界各国の心理学的調査でも明らかになっていて
「加齢のパラドックス」などと呼ばれているとのことです

高齢期ならではの、自分らしい居場所を再発見することは
生きる原動力になるのではないかと思います
私の場合、たとえば若いころに感動したシーンを思い浮かべ
ときめいたアーティストたちの調べを聴いては 元気をもらうこと
Angie は1990年のローリングストーンズ初来日に
まだよちよち歩きの娘と妻と3人で東京ドームに駆け付け
スタンド席からは、豆粒にしか見えなかったけれど、
一番のお気に入りが聴こえた瞬間に心震え涙したこと
数年前の映画ボヘミアンラプソディで、懐かしのクイーンの
過去に聴いていなかった曲も見つけ新鮮な感覚を覚えること
キースやチャーリー・ワッツが ブライアンやロジャーが
鋭さにすこし丸みが加わり、当時より味のある音調を
昔と変わらぬパワーで奏でているのを見ると
自分も まだまだ頑張らねばと思います

またこんなこともありました
亡くなる数か月前、父の履く股引の膝上あたりになにか黒いものが見え
覗いてみるとサインペンで書かれた文字でした
 がんばろう!!  ひざこぞう
自由のきかぬ自らの足にエールをおくる
父の生きざまのひとこま一コマからも学べたような気がします

年をとるとかに関わらず、それぞれのおかれた環境を受容し
いかにその環境に対応しつつ、歩まねばと思います
「歩み続けること」
いまを生き抜くキーワードなのではと感じています

業務執行理事 坂本 卓穂
(府中市立あさひ苑 施設長)


 

2021年6月 理事のリレーメッセージ

命を守る

あじさい

今、なお続くコロナウイルス感染症の対策の中、日本国民全体が、老いも若きも自分の命をおびやかされている毎日です。法人の施設全体でも取り組みが強化されていますが、都内の感染は収まる様子は全く無く、むしろ、身近になっている事は確かです。

平和な時が何十年も続いたからか、人は皆、命がけの事が日常生活の中ではほとんど無くなり、自分の好みでスリルを味わう事以外に有りません。

他国では戦いのなかで今でも何百人もの人の命が失われています。住んでいる家や家族を失ってしまう事も少なくありません。その場に居る人々は命からがら生きなければならぬ、とても辛い、私たちの国では考える事もできない事です。

しかしながら、今日本に起きているコロナウイルスの感染の進み具合は他国と変わらぬ、命からがらになっているのに、一人一人がもっと自分に対して命がけでいなければ、自分の身の回りで自分を支えて下さっている大切な人々の命をも奪われるような事態につながるかもしれません。

今はどんな事があっても、自分を含め、感染はしない・させない、そして全ての人々の命を守る時です。

今のところ、日本は空爆を受けることも無く、命からがらで生きていませんが、実はそれ以上に一人一人が命を守るつもりで、コロナウイルス感染症をおさえきるまで、なるべく一人の時間を過ごし、おとなしく、皆で協力し合い、ガマンガマンの時なのです。

理事 福岡 重男
(リスク管理担当)


 

2021年5月 理事のリレーメッセージ

養老院ことはじめ2

牡丹

前回は「布施屋」についてふれたが、「悲田院」や「布施屋」のように泊まって休める「福祉施設」型の施与・サービスは、奈良・平安・鎌倉(中世)までで、江戸時代になると「お救い小屋」のような炊き出し型の施与が中心になっている。江戸時代には、しばしば江戸市中で大火があり、あるいは天明や天保の大飢饉があり、逃散・欠落などの困窮民が多かったが、宿泊型の施与・サービスがないのが不思議である。

在宅型と言えそうな「施湯」―主に行旅病人やハンセン病者の入浴・清潔の世話が中心―も、奈良、平安、鎌倉時代までのようである。

「施湯」といえば、平安、鎌倉時代に、興福寺や東大寺で「施湯」が行われたという記録があるが、今でも興福寺の境内(五重塔横を通り、春日大社参道入口の鳥居に向かう通路の右側)に「湯屋」の建物があり、東大寺には、大仏殿の裏と旧大仏殿礎石のある公園に挟まれた通路を、二月堂方面に歩くと右側に「大湯屋」の建物があり、確かめたわけではないが、ひょっとすると、これらの「湯屋」で昔、「施湯」が行われたのかもしれない。

業務執行理事 小笠原 祐次


 

2021年4月 理事のリレーメッセージ

新年度を迎えて

桜

2021年度の始まりは桜の花吹雪となり、新緑の季節に移りつつあります。

1946年に数名の職員で誕生した当法人は75歳になり、核となる正職員は300余名になりました。70周年の節目の年を職員元年とし、以来5年間、働きやすい職場づくり、安心して働ける仕組み、キャリアパスなどを総合的に再整備しました。

2019年度からの3ヵ年計画で特に力をいれたのが、ICTの環境整備、新職務要件(全職員共通分野と13の専門分野)と育成の仕組み、60歳超の働き方の明確化です。

2020年度に枠組が整い、実施できたので、2021年度はそれらを定着させ浸透をはかっていく集大成の年度です。

不透明・不安定な社会状況が続いている今、せめて法人で働く職員が安心して自信をもって、ご利用者とともに生き生きとした時間を過ごせるように3ヵ年の計画に取り組みました。

職員の安心・安定が利用者サービスの向上につながり、地域のみなさまに信頼していただけるよう今年度も努めてまいります。

どうぞよろしくお願いします。

理事長 鈴木 恂子